ニキビの原因が角質にあることをご存知ですか?
ニキビと角質の関係性の前にまずは角質ってどんなもの?
角質を知らないことにはニキビとの関係性もわかりません。
今回は角質のことを詳しく紹介し、ニキビとの関連性を紹介したいと思います。
角質ってなに?
肌には表皮と真皮があり、その下に皮下組織が広がっています。
角質とは表皮の一番上の層に位置する「角質層」の中の「角質細胞」のことをいいます。
角質層は角質細胞が15層ほど重なっているため角質層といいます。
角質層の角質細胞と角質細胞の間には、「角質細胞間脂質」と「水分」で構成されたものがあります。
つまり角質層は、角質細胞と脂質(角質細胞間脂質)、水分で構成されているということです。
角質層は何層にも重なっているといいましたが、それでもわずか0.02mmしかありません。
サランラップ1枚分の厚みしかないのでとてもデリケートなものだということがわかります。
足のかかとなど体の部位によっては厚いところもあり厚みは均一ではありません。
角質層のターンオーバーに注目
うっすいうっすい角質層なのですが「ターンオーバー」という新陳代謝によって古い角質から新しい角質にチェンジしています。
ターンオーバーの周期は約28日といわれていて、役目を終える時には垢などと一緒に剥がれ落ちます。
例えばこのターンオーバーがうまくいかなかった場合はどうなるのかというと、古い角質が残ったままとなってしまいます。
こうなると化粧水や乳液の浸透が悪くなったり、化粧ノリが悪くなったりします。
残った角質はニキビなどの肌荒れのトラブルの元となってしまいます。
ターンオーバーが正常な肌は肌にハリやツヤがありますが、ターンオーバーが乱れた肌はくすんで見えてたりします。
角質層にはどんな役割があるの?
角質層には一体どんな役割があるのでしょうか?
角質層の主な役割は、「バリア機能」と「保湿機能」です。
バリア機能と保湿機能ってどんなこと?
角質層のバリア機能を簡単に説明すると、角質層は肌の表面で常に肌を守ってくれています。
寝ている時も、起きている時も常に、雑菌や紫外線、エアコンの風などからあなたの肌を守ってくれています。
角質層のバリア機能と保湿機能を担っているのは、先ほどの脂質(角質細胞間脂質)と天然保湿因子(NMF)と皮脂膜です。
また聞きなれないものが出てきたと思いますが、天然保湿因子(NMF)は私たちがもともと持っている保湿成分です。
脂質(角質細胞間脂質)には角質細胞と角質細胞の隙間を埋めてつなぎ止める役割があります。
その働きはまるでレンが積みのレンガとレンガの間にあるセメントのような役割をします。
セメントがなくただレンガを積み重ねただけではその建物はすぐに崩れてしまいます。
セメントがレンガとレンガをつなぎ合わせるのでガッシリとした建物となります。
角質細胞もそれのみがいくつも積み重なってもバリア機能や保湿機能に効果がなく、間に脂質(角質細胞間脂質)があることによって角質層がしっかりと成り立ちます。
脂質と、水分が交互に規則正しく並んでいるこの構造を「ラメラ構造」といいます。
ラメラを日本語でいうと層状という意味になります。
脂質(角質細胞間脂質)の主成分は「セラミド」と呼ばれる成分です。
セラミドは私たちが肌にもともと持っている成分ですので特別な成分ではありません。
加齢とともに減ってくるため赤ちゃんの時よりもだんだんと肌の弾力がなくなってきます。
天然保湿因子(NMF)も私たちがもともと持っている保湿成分です。
アミノ酸などからできているこの成分も加齢とともにどんどん減っていきます。
天然保湿因子(NMF)が十分であると、肌にハリやツヤが生まれますが不足すると肌がカサガサになってしまいます。
皮脂膜は角質層のさらに外側に、皮脂腺から出た皮脂と汗が混じり薄い膜を作っています。
角質層は絶対に肌に存在するものですが、皮脂膜はあったりなかったりします。
水分の蒸発を防いだり、外部からの刺激から肌を守っています。
肌の皮脂は落としすぎると逆に肌を乾燥させないようにたくさん皮脂を分泌するようになります。
皮脂の落としすぎるのは肌によくないのです。
こんな角質だとニキビの危険があり!
ニキビができやすい角質がどんな角質か少しずつわかってきたと思います。
ニキビができやすい角質とは、「ターンオーバーが乱れた角質」です。
角質層が本来の機能である、バリア機能と保湿機能を果たしていない状態です。
脂質(角質細胞間脂質)や保湿成分(天然保湿因子)が少なく肌がガサガサの状態であると、化粧水などをいいものを使っていても肌に浸透しません。
そんな状態の肌は外部からの刺激に弱くニキビなど肌荒れを起こしやすいのです。
せっかく良い化粧水や乳液を使うならターンオーバーが正常な肌に使って最大限の効果を得られるようにすることが最善です。
角質細胞間脂質と天然保湿因子を増やすにはどうしたら良い?
加齢とともに減ってしまう脂質(角質細胞間脂質)と保湿成分(天然保湿因子)は多いに越したことはありません。
脂質(角質細胞間脂質)を増やすにはコレステロールが必要になります。
コレステロールと聞くと悪玉コレステロールが思い浮かび良いイメージがないと思いますがコレステロールには善玉コレステロールもあります。
脂質(角質細胞間脂質)を増やすには亜麻仁油やエゴマ油などの「オメガ3脂肪酸系の油」をビタミンDと一緒に摂ることで増やすことができます。
保湿因子(天然保湿因子)はアミノ酸を中心に摂りましょう。
アミノ酸はアミノ酸スコアという必須アミノ酸9種類がバランスよく含まれている食品を中心に摂ると、体の中で十分なタンパク質を合成できます。
アミノ酸スコアが高い食品とは、卵や牛乳、ヨーグルト、魚などがおすすめです。
食事のバランスが良くても睡眠などが不十分だとそもそも肌が作られません。
食事だけでは角質をよくすることができないことを知っておいてください。
まとめ
いかがでしたか?
ニキビと角質の関係をまとめてみました。
角質を知るとニキビができやすい角質、できにくい角質がわかってきたと思います。
ターンオーバーを整えると化粧水や乳液の浸透もよくなって効果も実感できると思います。
今ターンオーバーが乱れている場合は、整えるのに時間がかかるので地道によくしていきましょう。
キレイな角質でニキビ知らずの肌を今日から作っていきましょう。